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2015.12.18 056「いわゆる依存対策から逃げてはいけない、しかし・・・」

いわゆる依存対策から逃げてはいけない、だからガイドラインが出来たし、
自己申告プログラムも稼動し始めた。
しかし、いわゆる依存の実態をいい加減に捉えてもまたいけない。

釘問題を契機に、またぞろパチンコ批判が噴出しつつあり、「中毒患者量産」
などといった表現も見受けられる。
「中毒患者の量産」というなら、そこでいう「中毒患者(この言葉自体ダメだが)」が
「○○のことが頭から離れない」レベルの話なのか(DSM5でいう軽度)、
「借金を繰り返し、その尻拭いをまわりに繰り返し押し付け、職を失う」レベルの話なのか(重度)、
自覚を持って語ってほしい。またそれがこの一年の話なのか、いままでに、なのかも。

今「借金を繰り返し、その尻拭いをまわりに繰り返し押し付け、職を失う」レベルの人の
数を536万人だと思って話しているなら大間違いで、それならその数%まで数が減る。
それでも大きな数字だから、きちんと対策を打たないといけないが、
この規模把握がいい加減だと、依存対策費の適正規模や制度設計など出来ない。

もうひとつ、パチンコの時間粗利が700円程度に過ぎないことは把握した上で話してほしい。
10万握り締める勝負が尋常でないことは否めないが、しかし、一日の平均負けは10時間打っても
一万円行かないことの把握をしたうえでリスクを語らないとおかしな話になる。
だから、依存対策として重要なのは、「勝ち」を消費に回さないこと。
そうすると「負け」だけが積算される。

リスク問題を扱うときの危険は、脳の損失忌避性だ。
われわれの脳は損失、不安、恐怖の方を利得より数倍大きく見積もってしまうので、
危機は過剰に評価される。
注意喚起としては有効だし、ためにそのような脳を持つわれわれが生き残ってきたのだが、
ゆえに危機は軽めに扱った方が正しいバランスを反映する。
対策に必要なのはただし実態の把握だ。

諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授


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